腰痛からのバーベルスクワットへの復帰(強化に向けて)

【今回の記事はブログ統合のため、他ブログより転載した記事です(初出2017年12月)。】

 

今日は、ダフィーカイロです。

スクワットをしていたら腰痛になったという方は多いので、そのような方々へ復帰のためのアドバイス出来たらとの軽い気持ちで記事を作り出しましたが、いつの間にかシリーズもので長々続いてしまいました。それも今回で最終章です。

今まで解説してきたことは、腰痛からウエイトをもてるようになるまでの段階です。自身のトレーニング目標が単にウェイトを持てるようになりたいというのであれば、そのまま続けていけば良いと思います。

よく巷では、スクワットのホームはこうしなければいけない!と決め付けている者が多いですが、実はスクワットのやり方は目的によって色々と違ってきます。また、その人個人の身体的特徴でも差が出てきます。それを無視して型にはめ過ぎると、負担となり腰に痛みが出る原因になることがあります。

今回の話の内容は、今までの話の流れと相反するものかも知れませんが、目指すものが違っているためにやり方が違ってくるということをご理解ください。

 

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目的に合わせたスクワットのし方をマスターする

以前の記事で膝のポジションを前に出すと腰部・股関節周辺の負荷が減り、逆に膝の負荷が増える、一方、膝のポジションをつま先上に留めると腰部・股関節周辺の負荷が増え、逆に膝の負担は減るということをお伝えしました。

 

今までのこの腰痛からスクワットに復帰するまでのベースの考え方は、この腰部・股関節周辺の負荷を減らすことにより、無理をせずにスクワットをできるようにする、というのを目標に解説していました。

一方、このことは裏を返すと、殿部・股関節周辺を鍛えるためには、そこに負荷が集中しやすいポジションに持ってきた方がトレーニング効果が高いので、膝のポジションはおのずとつま先上より先には出ない方が良い、という結論が導きだされます。目的に応じてやり方を変えるという場合はこのような発想になります。

競技選手の場合、トレーニングは競技能力を向上させることが第一目的になります。競技能力の向上には技術トレーニングに時間を最も割かなくてはいけません。しかも、怪我をしないようにリカバリーのための休息時間もしっかりとらなければいけません。そのような時間は限られている中で、競技能力向上のために筋力トレーニングをするならば、ターゲットとしているところに効率よく働きかけなければいけないのです。

陸上で行う競技の多くは、体の移動のために脚が原動力になります。高く跳んだり、瞬間的に速く大きく動いたり、強く押し返したり等の動きを必要とされます。その際、必要とされるのが腰殿部から足裏にかけての体の後ろのラインの強さです。ここが強いと一般的に「足腰が強い」と表現される部分です。この部位の強化を競技者は目指す必要があります。

 

解剖学的な体幹の強さ

胸部・腰部の過前弯は体の後ろの筋は短縮しますが、腹部の筋長は伸ばされる状態にあります。筋肉は短縮することで力を発揮するので、単純に考えるとこのポジションでは腹部筋が有効に働いておらず、体幹部の剛性が強く安定していないと想定されます。下の図では腰部前弯をつくるため背部筋が短縮し(赤矢印)、腹部筋が伸張している(青矢印)と想定されます。

 

 

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体幹部の安定のためには、腰部の筋と腹部の筋が均等に同時収縮させ方が有利で、そうすると腰部はフラットになるであろうと考えられるのです。下の図では背部も腹部も筋が同等に収縮され、腰部がフラットになっています。

 

 

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最近ではこのように考える研究者や指導者も多く、当院でもこのようなやり方を推奨しています。今までのこのブログで記載されていることは、この考え方からの流れです。ただ、これだと上体が前傾しやすいため、バランスをとるため膝が前に出やすくなります。また殿筋に最大限に負荷を与えるかを考えると、一考しないといけません。

 

競技能力向上のために

蹴り出す力を向上させるためには臀部・ハムストリングを中心としたパワーラインの強化を図りたいので、臀部・ハムストリングに負荷がかかり、体後面の筋の連鎖がしっかりトレーニングできる方法をとる必要が出てきます。

そのためには骨盤を前傾し、その上で股関節を曲げていく動作が必要で、こうすると殿筋・ハムストリングがストレッチされ、最大限の筋収縮を引き出すことができます。それを達成するために尻を後方に引きながらしゃがみ込んでいき、上体が前のめりにならないようにカカトに荷重がかかるように重心を移動させます。膝がつま先より前に出ないようにするとこの姿勢がとれます。

このブログで何度も申しているように、骨盤の前傾の強要や、胸椎の前弯の強要は、どちらも腰部の過前弯になるよう働くので、そのままでは腰部に負荷が集中し腰をを痛めてしまいます。腰部を保護するためには、肩甲骨内転を強く行い、胸郭を広げて持ち上げるるように強く息を吸います。こうすると胸部のみならず腹部の内圧も高めることができ、体幹部の支持力を増すことにつながります。

 

 

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セットアップでこの姿勢を作ったら、しゃがみこむ時は胸部・腹部の内圧が逃げないようにバルサルバ(呼吸を止める)で行うことになります。理想的には運動中は呼吸は止めない方が良いとされていますが、実際は負荷が上がるにつれ止まってしまいます。ただし立ち上がるときは息をしっかり吐きましょう。ずっと息を止めていると、脳が酸欠になり、酷い場合は失神します(腰痛からの回復期にそこまでの重量を扱うことはありませんが)。できるなら、セットアップ時に呼吸を止め、しゃがみこみで息を吐き、ボトムで息を吸い、立ち上がりで息を吐く、という手順でも良いと思います。

 

練習手順

上記の説明に取り掛かる前提として、ある程度腰痛から回復している段階にいることを想定しています。その前段階では、以前ご紹介している「リバース・ハイパー・バックエクステンション」や「ルーマニアン・デッド・リフト」である程度、腰部・殿部で負荷に耐えられるようにしておきます。

次に、先述の肩甲骨を内側に強く寄せ、息を吸って胸郭を開く、いわゆるチェスト・アップという姿勢をキープしたまま上体を前傾させていく「グットモーニング・エクササイズ」を空身で練習し、徐々に前傾角度を強めるなかでも姿勢がキープできるようにします。

ルーマニアン・デッド・リフトもグットモーニングも同じように、膝の屈曲角度をできるだけ抑ながらチェスト・アップをキープしつつ、上体前傾をしていくことでハムストリングに強さと柔軟性を生み出します。そのため上体を倒すのにつれ、お尻を後方に引くようにする必要があります。

先ほど説明したように殿部・ハムストリングに刺激を入れたい場合は、負荷を加えながら伸張させるエキセントリック(遠心性収縮)させて、そこから筋を短縮させるコンセントリック収縮(求心性収縮)させると効果的なので、バック・スクワットを行う場合も同じようにお尻を後方に引きながらしゃがみ込みます。そのための導入の練習をこの段階ではしています。

グットモーニング・エクササイズを空身から始めて、ある程度ウェイトをもって行っても大丈夫そうになったら、次に床引きのデッド・リフトか、そのままバック・スクワットに移行するのが良いと考えています。

 

最後に

今回は、競技力向上のためのスクワットへの導入部分を、腰痛からの回復してからどうするか、という部分に着目してご紹介させていただきました。当院でお伝えできるのはここまでです。これより先の強化・向上させるための方法はストレングスを専門に行っているトレーナーの領域なので、その方々からご指導をお受けください。

自分ひとりで練習しているとどうしても我流になりやすいので、専門家から指導を受けるのは大切なことだと感じています。

バーベル・スクワットをすると腰を痛めるというのが定説になっています。

ですがスクワットで腰を痛めるのは、本来正しい姿勢をキープするための獲得すべき筋肉の力がないにも関わらず、無理に重量を追いかけた結果、局部的に負担がかかり痛めているためかも知れません。

また、競技者においては、それぞれの競技練習において腰部を痛めていたものが蓄積され、最後に筋トレ中に発症しているとも考えられます。

練習中のホームの修正と同時に、体のケアも合わせて行っていくことをお勧めします。

 

では、今回はこの辺で。

 

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