○○解消!神の手を持つ○○人

【今回の記事は以前、他のブログ掲載していたものを転載したものです(2017年1月初出)。】

 

タイトルのフレーズは何かご存じでしょうか?

一時、流行った(らしい)書籍のタイトルです。

この間、たまたま本屋さんで見かけて、「まだ続いていたのか、このシリーズ」と少し驚きました。

今回は、巷に多く出版されているこの手の宣伝本について。また、健康業界をとりまくネット情報や、ブログなどについての小話です。

 

 

 

その本の内容は整体、針灸、接骨・整骨、カイロプラクティックなどの手技療法の施術所の紹介で、腰痛シリーズが結構前から続いているようです。

当時、たまたま書店で見かけ、腰痛の施術で何か参考になればと思い、手にとってみました。中身をパラパラと見てみると、

「何じゃ、こりゃ?」

と思い、静かに書棚に戻したのでした。

そこにかかれていた物は、遠隔操作で電話から腰痛を治すとか、腰痛の原因は腰椎5番の波動の狂いだとか、首がズレてるからだとか、骨盤のズレだとか、足裏の問題だとか。。。

体裁としては、出版社の人間が取材をとりにいくという形をとっているのですが、それぞれの施術者が思い思いに、持論を語っていて、てんでバラバラ、取り留めのないものでした。

各施術者の語るところで、何かしら共通のモノがあれば、それは必要絶対なモノであり、そういうモノで何か発見があればいいかなと思い見てみたのですが、まったく当てがはずれてしまったようです。

本の帯には人気の施術院はココみたいなことが書いてあったけど、本当かよ?という感じで、あまりの非科学的ぶりにビックリ。出版社は、こういう施術院をどこから探し出してくるんだ?と疑問に思いつつも、興味はなくなりその後は忘れていました。

 

 

そして数年後。

見知らぬところから封筒が届きました。よく見ると例の出版社から。

で、内容物を見てみると、神の手シリーズの本についてでした。これを見て初めて合点がいきました。なぁんだ、そういうことか!と。

つまりですね、例の神の手シリーズの本は、要は自費出版だったということらしいです。

文面としては、記者が取材に伺ってインタビューするみたいな感じだったのですが、実は自費出版なので自分の主義・主張を好きに述べていただけだったのです。どうりでホントかどうか分からないような、脈絡ないモノがいっぱい載っているなーと感じた訳です。しかも業界内では聞いたこともないような人達が(たまに有名な人も載っていましたが)。そりゃ、自分でお金出して本出すんだから、好きなように物が言えるでしょう。

しかし、一番上手い商売やっているのは、出版元の会社です。

自費出版という名目で掲載料を施術院側から頂戴し、それを元手に本を出して、例え本が売れなくても損はしません。売れれば売れたで、施術院側に幾らか印税分が渡るのかは知れませんが、儲け分も入ってくる。

どうもこんなカラクリのようでした。私のところに案内が届いたのがだいぶ昔だったので、うろ覚えになってしまっていますが。当時、当院に届いた封筒も上記のようなお誘いの案内物だったのです。

この手の宣伝本は至る処にあります。

でも、よく考えてみると、施術院のホームページに書かれてるブログや症例報告なんかも、要は同じようなもんですよね。

こんな症例の人が来て、骨盤ちょちょいと動かしたら治っちゃいました…みたいなヤツ。

って言うか、ウチの治療院も同じような症例報告のブログ掲載しています。

書いてる本人が言うのもなんですが、皆さん、その様なブログやホームページ、雑誌や本など鵜呑みにしない方が良いですよ(当院のブログを含めて)。少なからず、過大広告・誇張が含まれています。当院で載せてるブログではその様な要素を排除するように努めてはいますが、カイロプラクティック自体がまだまだ、科学的根拠がしっかりしていない部分が多い。

まずは面倒くさがらず、その情報が本当に妥当かどうか、自分で調べてみて納得してから、その情報や施術院などを利用すべきだと思います。まあ、強い思い込みがプラシーボ効果を発揮して、症状が改善することもあるとは思いますが、それだと再現性が薄いので、ある人には効果あるけど、ある人には効果がないという不均等がおおきくなります。

一面的な見方より、多面的な物の見方をした方が良い。そのよりどころとなる物は、基礎的な医学知識が書いてある書物を読まれることだと思います。当院のホームページでは、なるべく皆様の判断材料の一助になるよう、できるだけ情報・知識を掲載するように努めています。

 

 

 

今回は、巷にあふれてる施術院の宣伝本や、ブログ、ネット情報などの裏事情みたいなことを述べてみました。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

では。

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