足の内くるぶしの前下の痛みでのご来院

今日はダフィーカイロです。

今回は捻挫後の足の内くるぶしの前下に残るしつこい痛みの症例です。

上の図は右足を前面外側から見たところです。

 

概要

3カ月前に階段を降りる時、気を他に取られていて足を踏み外し、大きく転倒してしまった。その際、どのようにして捻ったか定かではないが、足首周辺がひどく痛み、その後大きく腫れた。整形外科で受診したところレントゲン上では骨に異常はなく、足首捻挫といいうことで、しばらくは急性期の処置(アイシングや超音波治療など)を行い、慢性期に入ってからは下腿の筋のリリースなどを行った。受傷当初は松葉づえを使った歩行であったが、現在は通常歩行であり、足の腫れも大方消えた。

この様な経過をたどって当院にお越しくださったクライアント様でした。

現在の訴えは、長く歩いた後に内くるぶしの前あたりが痛む、足を内返しの動きをすると同箇所が痛む、というのがメインでした。

 

検査

痛みの再現はつま先立ちをして頂くと現れます。また、内返し(足裏を自分の方に向ける動き)をすると痛みます。内くるぶしの前方で少し下のところに骨の出っ張りがあり、そこを触ると痛みがあり、その痛みが普段感じる痛みの箇所であるとのこと。

この骨の出っ張りは舟状骨という骨で、足首の関節を形成している距骨という骨の前にある骨です(上の写真参照)。この出っ張りが左右比べるとケガしている方が張り出しているようで、触ると痛みも出るのです。

足の骨には副骨という余分な骨(のかけらの様なもの)ができやすく、この舟状骨の外側にも「外脛骨」という名の副骨ができることがあります。

始め、この外脛骨が痛んでいるのかなとも思いましたが、整形外科でレントゲンを撮影したところ骨に異常は無いと言われたらしいので、それは考えの中から除外しました。

舟状骨には後脛骨筋という筋肉が付着しています。この筋肉は捻挫の時に傷めることがよくあります。また、舟状骨自体も周辺の骨と密にじん帯で結ばれています。このじん帯が捻挫で傷める可能性もあります。

外頸骨は有っても7~8割の人は何も症状を出しません。残りの2~3割の人も、多くは学生時の運動における使い過ぎによる後脛骨筋付着部の炎症で痛みが出るケースが大半です。成人で発症する場合は、捻挫に伴って痛みが出るケースと、靴の当たり具合で痛みが出るケースがあります。

 

施術

基本的には、外脛骨が有っても無くても施術内容は変わらないです。

後脛骨筋が硬くなっていればそれを緩ませれば良いし、足首周りの骨(足部側)は7つの骨で構成されていますが、それらの不正列や動きの不具合があればそれを修正してやると良いです。

捻挫で一番多いパターンは、足裏が内側に返る内反捻挫です。逆に足裏が外へ返る動きを外反といいます。足首は内反しやすく、外反しづらい構造をしているので、内反捻挫が必然的に起きやすくなります。

今回のケースでは内側外側両方を捻挫したようです。大きく転ぶと両側傷めることがあります。これ、私も経験あります。なかなか治らないですよね。

今回は踵骨(踵の骨)と立方骨、舟状骨の動きの調節をするとつま先立ちをしても痛みが減るというので、そもままテーピング固定して様子を見てもらうことにしました。

通常、舟状骨の変位は、関節の動きのパターンから内側下方に変位しやすいのですが、このクライアント様はもともと足裏のアーチが高い方なので、その為か変位の修正を内側下方に促した方が改善につながりました。

ただこの修正が持続するかは疑問なので、次回いらした時にすぐ戻るようなら、ショパール関節全体の修正を試みようと思っています。ショパールは距骨-踵骨と立方骨-舟状骨で出来たラインを1つの関節面と見立てたものです(下図参照)。

また、その場で痛みが軽減しても、歩き続けるとどうなるかも分からないので、次回までの様子を伺ってから、治りが悪いようなら歩行に関する膝や股関節の修正も取り入れようと考えています。

今回は取り合えず、捻挫後の内くるぶし前方の痛みの症例における、初回時の当院の取り組みはこんな感じですよ~、とういうご紹介でした。

 

最後に

足首の捻挫はクセになるってよく言われるんですけど、実はアレ、捻挫後にある取り組みをしなかった為に捻挫しやすくなるというのがあります。

何の取り組みかというと「足部感覚のトレーニング」です。

ここでいう感覚とは、専門用語で「固有受容感覚」というもので、簡単にいうと体の位置を把握するための感覚です。目をつぶって手を挙げても、自分の手がどの位置にあるかは感覚として分かると思います。この感覚が「固有受容感覚」「固有覚」といわれるものです。

で、捻挫をするとこの固有感覚に狂いが生じるます。それをそのままにしておくと、上手く体が制御されず、何かの拍子に(段差につまづくなど)足をグネッてしまうのです。

特にスポーツをしている人は、捻挫から復帰する場合に重要なポイントになってくるので、訓練しておくと良いでしょう。簡単なのは目をつぶって片脚立ちをする、などが良いと思います。

では、今回はこの辺で。

 

 

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