腰の変形、誰のせい?

 

先日、腰の悪い男性が来院されました。

何度も腰を痛めたり、治ったりを繰り返していたそうです。

半年前にMRIを初めて撮ったといい、スマホにその画像を保存しているというので、拝見しました。

50代の方なのに70代のような腰でした。

第5腰椎と仙骨の間の椎間板がヘルニアを起こし、第4腰椎のところは脊柱管が狭くなり、診断は脊柱管狭窄症とのことでした。特に腰椎4番、5番の間の椎間関節の突起(脊柱管の後ろ側)が盛り上がり変形しているようで、突起自体の変形か、黄じん帯が厚くなっているように推測されます。

お話を伺っても、以前激しい運動はしていないようです。

このような変形はすぐにできる訳でもなく、特に激しく腰に負担をかける運動をしていたなどの経歴がなければ、長い年月をかけて形成されていったと考えるのが妥当です。

この方は整体、接骨・整骨院、マッサージなど方々通われている人です。

そこでの施術は痛みが取り敢えず治まったらお仕舞い。そして、痛くなったら再び行く、の繰り返し。

そのようなことを繰り返しながら転々と方々の治療院・施術院を巡っていたのでしょう。

 

体の組織は一回壊されると元の通りには戻りません。壊れた組織は少し違った組織に置き換えられて修復されます。置き換えられた組織は元の組織より機能的に劣っています。そのため再び同じところに同等の圧力が加わっても、以前よりも耐える限界を早く迎えてしまい、再び破壊されます。これを繰り返していくと、徐々に損傷部位が広がっていくことになります。

腰を何度も痛めるという人はこのようなメカニズムが腰で起こっているのです。正しいケアをしなければこれは繰り返されます。正常範囲より逸脱した負荷が継続的に骨にかかることにより、最終的にそれに適応しようとして変形が始まります。

この場合、腰部を支える筋肉の強化が必須。筋で支えられなければ骨に異常な負荷が恒常的にかかり、変形が促されます。また、全体的な体の動かし方も改善の余地があります。

長年の負担がかかって骨の変形が促されたということは、そこに行き着くまでの間にいくらでも改善するチャンスはあったということです。

しかし、実際にはそれはなされていません。

一体、誰のせいでしょか?

 

治療院サイドが正しいケアの方法を伝えてなかったのでしょうか?

可能性はあります。まず、知識不足。治すための知識が足りないので伝えられない。

次に通わせるためにあえて伝えていないという可能性もあります。

 

一方、腰痛を持っているご本人はどうでしょか?

ちゃんとセルフケアをしたのでしょうか?いくら治療院ですばらし運動療法や、自主トレの仕方、職場や日常生活での修正案をお伝えしても、実践しなければ何も始まりません。

痛みが治まってしまうと、あとは興味を失ってセルフケアを怠ってしまう。

これでは再発するのも無理はありません。この積み重ねが組織の変性、骨の変形を引き起こしているのです。

 

施術院サイド、患者サイド双方に、このような腰の悪化の進行を放置させていた責任の可能性があります。

少なくとも施術院サイドはお金を頂いている身分として、腰の健康を守るためのセルフケアの方法はお伝えする責任は最低限あるでしょう。ただし、施術院サイドができることはそこまででです。そこから先、教わったことをやるやらないは患者様ご本人の責任になります。

当院の場合も、できることは全力でやります。ただし、そこから先はクライアント様次第ということもお忘れないようお願いします。

この概念がもっと広まれば、健康に関して救われる人がもっと増えるであろうと思います。

では、今回はこの辺で。

 

 

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