施術院の次回の予約をとる行為について

【今回の記事はブログ統合のため、他ブログより転載しました(初出2018年10月)。】

 

一般的に施術院では、施術後に次回のご予約をどうするかお尋ねするところが多いです。
この時、その行為に対し嫌悪感を抱く人もいれば、協力的な人もいてその捉え方は人それぞれです。

具体的には、次回予約を聞かれるのが「うざい」と感じる人もいれば、逆に「もっと早く来院しなくていいの?」といぶかしがる人もいるということです。

施術院側の立場から見ると、経営的な考えから次回予約を取ろうとする場合と、施術効果の継続を狙った場合のいづれかの観点から提案することが多いです。

施術院側がどういう意図で次回予約を訪ねてくるのかを考えないまま、利用者様が間違った思い込みでで受け答えしていると、せっかくの施術効果が減弱したり、逆に金銭的な搾取されたりということに繋がります。

 

 

施術院側が次回の予約日を指定する場合、目的が2通りある

先に述べたとおり次回来院日を指定する場合、施術院側の思惑は2通りあります。1つはクライアント様の立場に立って改善の効果を狙ったもの。もう1つは施術院側の立場に立って売り上げ増加を狙ったもの。

 

改善のため、最適時期を見越して

矯正を行うと効果が一定時間持続しますが、そのまま放っておくと時間の経過とともに再び元に戻ろうとします。これは身体には恒常性といい、いつもと同じ状態に保とうする働きがあるためです。しかし、繰り返し刺激を与えるとそれに適応しようと変化がでてきます。これにより身体が回復していきます。

そしてこの変化を引き出すための刺激を加える頻度はその時の状況や個人差で違います。それを見越して施術者は次回来院日の目安を決めます。

基本的に急性期や矯正を始めた初期の段階は早めのリピート、現状維持や定期的ケアの場合はある程度の間隔をあけて、などが一般的です。

この場合は、施術者が出す目安は効果の蓄積を狙ってのものなので、クライアント様がこれを無視して適当に行きたい時だけ利用するというやり方では望むような効果は得られません。

 

収益を上げるため

収益を上げるため実際の治療効果の持続期間よりも早く来院させることがあります。来院スパンが短ければ、1人あたりの年間来院回数が増え、年間の売り上げが向上するためです。

しかしここでよく考えてみましょう。これは何を意味するかと言うと、あれやこれや理由をこしらえて無理やり来院させ、リピート数を増やそうとすることになります。本当に必要な施術以外の施術、つまり過剰な刺激を加え続けることは体にとっては負担となり、かえってかえって回復を妨げることになりかねません。

 

 

リピート率について

サロン系での経営オペレーションの常套手段で、大手の施術院やグループ施術院では必ず行っているシステムです。リピート率がしっかり取れている店は繁盛店です。施術院業界で盛況なところは、漏れなくリピート率を徹底しています。年間の売り上げを向上させるためには大まかに言って、いかに新規の獲得をするか、もしくは既存の利用者の回数をいかに増やすかの2点になります。したがってリピート率の向上は売り上げに直結するのです。

以前私が雇われていた整骨院でもリピート率向上は徹底させられていました。私の所属していた整骨院はカイロプラクティックをメインに売っていたので、私はカイロプラクティック施術担当責任者として勤務していました。その施術院は1日に100人以上は利用者数がありましたが、この施術院グループでは少ない方でした。そこで月に1回、社長のところに呼び出され、何でリピート率上がんないんだ?と責められる訳です。

ただ、完全にクライアント任せの来院にすると弊害が出る場合もあります。なるべくお金は払いたくないので、できるだけ来院を先延ばしにしようとする人が多いです。すると次の来院が何ヶ月も先になったりして前回の効果の上積みができなくなってしまうので、ある程度は施術院側で次回来院時期を提示する必要はあるという事情はあります。

 

 

 

リピート率を上げることは、実は利用者様に支持されてるのかな?

これまでの流れで読んでくると、このリピート率を上げるオペレーションは営利目的のもので利用者の立場に立っていないと否定的な印象を持ってくると思います。

しかし現状を冷静に省みると、このオペレーションで利用者様を呼んでそれだけ人が来るという数多の大手施術院グループや繁盛店が存在しているということは、このオペレーション自体は皆様から支持されているということではないか、と最近気づきました。別に学校の宿題みたいに強制力があるわけではありません。嫌だなとか、お金ないよとか、不審に思うなら来なければ良いだけの話しです。

リピートを重ねることを望んでいる人が多数いるから、そのような営業成績を残せるのではないかとも考えられるのです。人は、継続利用の必要性を分かってはいても目の前のやることに目を奪われ、先のことは蔑ろになってしまい来院から足が遠のいてしまい勝ちになるからです。そのような方は事前に予約という約束事があると、施術を受ける動機付けになります。

 

 

まとめ

次回来店を短期間のスパンで頻繁に来るよう促す施術院は先に説明したように営利目的が強いように思われますが、真っ当な理由があればそれは施術院側の良心によるものです。

もし、今通われている施術院の予約を取り付ける段階で「うざい」とか、逆に「もっと早く来た方が治りが早いんじゃないのか」とか疑問を持たれている方は、上記の内容と鑑みてご自身のパターンがどちらに当てはまるかを見直してみるのもよいかも知れません。

当院では基本的な次回来院の期間の考え方としては、なるべく前回施術効果が残っていて次の施術により効果の上積みができる範囲で、尚且つクライアント様の経済的負担を考慮し、なるべく間が空けれるよう、もしくは来院回数を減らせるよう、来院日の提案をさせていただいています。

 

 

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