寝汗がひどいという訴えでのご来院

今日はダフィーカイロです。寝汗がひどいという訴えの話です。といっても今年の夏の話ではなく、昨年秋の話です。

寝汗が最近になり、ひどくなったという訴えで当院にお越しになった、30代女性のクライアント様でした。昔から同様の症状はよく起こり、自律神経失調症という診断を受けている方でした。

 


photo credit: mislav-m Hangover via photopin (license)

 

初診時の状況

初診時は10月の秋真っ盛りにもかかわらず寝汗がひどいということは、少し異常なことです。これが真夏なら不思議なことではありませんからね。中学生時代から冷や汗や立ちくらみがよく起きていて、自律神経失調や貧血といわれていたそうです。

今までも慢性的な首や肩の痛みのため、鍼灸・接骨・整体マッサージなど各種受けてきたということですが、仕事柄、睡眠時間が短く不規則であるということで、そのため完全な回復には達していないようです。

寝ていると首・肩が痛く、それで2時間程度で目が覚めてしまう、起きると動悸がするそうです。また、寝汗の範囲は胸の上から上部にかけて出やすいということです。これらを考え合わせると首の付け根と肺の頂点近くにある交感神経の要所である星状神経節の問題が伺われます。

またシェロンテストによる自律神経の状態把握では、交感神経・副交感神経ともに反応が鈍いように見えます。

 

方針

学生時代からの立ちくらみなどは、女性の場合、生理や消化器系の病気による不正出血がなければ、大抵の場合は鉄欠乏性による貧血です。もう一つの要因として自律神経不調による起立性低血圧があります。今回のクライアント様の赤血球数が実際どのくらいあるかの資料は特に無く、今回のシェロンテストでも血圧は病的なほどには落ち込みは見られませんでした。

寝ていると首肩が痛くてすぐ目が覚めるということなので、そのための寝不足で自律神経が不調になるの可能性があります。もう一つの可能性として首の筋肉の張りは、首の血管の周辺にある自律神経を刺激し、自律神経失調症を生むことがあります(交通事故の鞭打ち症など)。

そこで頚部を中心とした施術と、胸郭出口(鎖骨から上の肩周りの部分)のリリースを行うことにしました。

 

経過

症状は外的要因と内的要因によって引き起こされます。内的要因とは元々もっていた体質や、体の状態のことで、外的要因とは労働環境や、生活環境の事を指します。

一般的に仕事による生活環境は変えることは難しいですが、症状の改善には大きなファクターを占める場合があります。今回のクライアント様においても同様に生活環境は変えられないので、内的要因のみで対処していくことになります。

この方は1週間おきで3回ご来院になりました。

毎回、施術をするとその後、首の前が腫れたり咳が出たりするそうです。ですが寝汗自体は軽減しているとの事でした。症状の改善に伴う不快反応の表出ということを考えると、どうもこれは「めんげん(瞑眩)」のようです。瞑眩とは一般的な言葉では「好転反応」のことです。

当院の施術における瞑眩では「眠くなる、だるくなる」というのが一般的に聞かされるもので、今回の反応のようなものはあまり見受けられません。しかし、瞑眩の範疇で十分にある反応です。瞑眩自体、東洋医学の考え方なので科学的な発生機序は分かっていません。ですので推測の域ですが、首のリンパの流れが促進されたことに関係があるのではないかと考えています。

とりあえず、寝汗の訴えはなくなったので終了となりました。

 

まとめ

発汗作用の調節というと、外的環境・体温情報・心理的要素→視床下部→脊髄側角→交感神経幹→それぞれの皮膚の汗腺へという流れになり、どこから手を付ければいいか迷いますが、体の表面上から分かる異常部分を処置するだけでも影響を与える事ができます。

今回もそのような考えからの施術でした。

もしこの記事を読まれた方で同様の不具合でお困りでしたたら、お気軽にご相談ください。

では、今回はこの辺で。

 

 

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