坐骨神経痛様の痺れ・痛みでご来院

 

今日は、ダフィーカイロの坂木です。症例報告祭り第4弾、坐骨神経痛のような痺れでのご来院されたクライアント様のご紹介です。

当院では、初診時からいきなり強い刺激の施術は行いません。そのクライアント様に最適な刺激量を探しながら施術を進めていきます。結果を急ぐばかりに強い矯正をいきなりやり、逆に体を痛めては元も子も無いからです。

最近はあまり見かけませんが、昔よく流行ったのが「一発で治します」「1回で治します」という施術者です。一発で事を成そうとすると、どうしても無理になり勝ちなので、私からしたらどう考えても危なくて、「良くあんな事できるな~」という感想しかでません。

今回の症例報告では、神経の圧迫(絞扼)症状に対するスラスト(急圧矯正。いわゆるポキッて鳴る矯正)により症状が急速に寛解したケースです。しかし、これもいきなり初回にスラストを加えた訳ではありません。そこに至るまでに数回の施術を経て、この辺までは安全であるという刺激量を図り、その刺激が症状の改善に役立ちそうであるというのを確認し、その矯正の効果が充分に発揮できるように下地作りを進めた結果であると思います。

今回は、そのような点をお伝えできれば良いなと思っています。

 

mini freeimage.9-bb.com-00618

 

1、初診時

40代運送業の男性のクライアント様です。左の下肢全体の裏側の痺れ感を訴えてご来院になりました。発症は、5~6日前からになります。運転時に座っていると左下肢裏側が正座をした時みたいに全体がジンジンした痺れを感じ、座席から降りた瞬間に太もも後面に「ビリッ」という電撃痛が10秒ほど続くという症状でした。

テストで腰を45度前かがみにすると左脚後面に痺れ、その他の動きで痺れ感が増悪する方向はありません。SLR(脚裏を伸ばすストレッチと同じ)や股関節の他動・自動テストなども陰性で反応なし。筋力検査、知覚検査、腱反射も異常なし。坐骨神経伝いに神経を押してみてもチネル兆候なし。

典型的な末梢神経の絞扼症状ではないようですが、神経の絞扼症状の面も取り合わせています。前屈時に痺れの増悪が見られる場合、椎間板症状の可能性がありますが、鑑別的施術としてマッケンジー操作を行っても変化がありません。

神経根症状としては検査の整合性が取れないので、トリガーポイントなどのような筋肉性の問題も疑われました。しかし、めぼしい筋肉を押してみても再現痛は現れません。脊柱への可動テストや滑走テストをやっても全て陰性でこれと言って反応がありません。

当院へ来る前に、他の施術院でマッサージや整体を何回か受けたが変わらなかったので当院へいらしたとの事なので、事前に他の施術所で筋肉の処置はやっても効果が無かったということを意味しています。

原因の特定がこれと言ってハッキリしないので、初回時はまず神経絞扼に関する鑑別的施術を中心に行い、様子を見てみることにします。

 

fe81a44c68d78e49b4dfc97922252f20_s

 

2、2回目

初回より3日後のご来院。症状は以前と同じ。新たに各種筋力検査を加えてみたが陽性所見なし。全体的に下肢の圧痛と柔軟性の低下が見られるので、トリガーポイントの放散痛が病態の本体かなとも思えたので、筋のリリースを主体に施術を行いました。その上で全体のバランスを整えるようドロップ主体の矯正を行います。

 

3、3回目

5日後にご来院。前回後、太もも裏の痛みが一旦増悪し、また元の状態に戻ったということでした。筋肉への刺激量が強すぎた可能性もあるので、筋へのアプローチを控え、また、全身アプローチでなく、局所アプローチに切り替えていきます。

症状の増悪反応が出るということは、その刺激に対して過敏になっているのでやらない方が良い事を意味しています。やった直後に反応が出れば、その場でその矯正なり、手技なりを中止すればすみますが、全身姿勢のアプローチでは、あとから変化が出るこことがあります。その姿勢が代償性(症状や動きをかばって作り出された)のものだということです。

そこで、局所的アプローチとして、右側の仙骨の動きをつけるスラストの矯正を加えます。直接、患部側である左からのアプローチでは刺激量が強く、リスクがあるからです。末梢神経性の問題であるならば、下部腰椎から仙骨にかけて問題がある可能性が在ります。仙骨に対する矯正は、仙骨周辺組織全体に対して緩ませる目的で行っています。

 

8bdfa92cb55424804db210d31dfe2cdf_s

 

4、4回目

再び5日後に来院されました。症状が軽減傾向にあり、運動時は座位を続けてあとの立ち上がりでの痛みや痺れは軽くなり、現在は荷物を持ち上げるときに太ももの裏の痛みと痺れを感じると言うものでした。そこでさらに局所的なアプローチを追及していく事にしました。

腰部周辺の筋緊張も多少和らぎ、腰骨の動きや変位も分かりやすくなっています。そこで左第5腰椎と第4腰椎の間を押してみると、左足へ痺れが出ますが、骨の向きを操作すると痺れが無くなる位置があります。そこが矯正すべき部位なのでそこのスラストを加える事で施術を終了。

 

5、5回目

1週間後のご来院時のご報告では症状はほぼ消えたという事で、今は胃酸過多で胸が気になるという訴えでした。そこで腰部はアフター・ケアとしての処置で、上半身主体の施術に切り替えていきました。

それ以降は、定期的な予防として施術にいらっしゃっています。

 

6、まとめ

当院では、施術内容というものを段階を追って考察・修正を加えながら、適切なものになるように勤めています。今回をその事を坐骨神経痛と思われる症例を元にご紹介させていただきました。この記事が、当院を受けてみようかな、とお考えの方のご参考になれば幸いです。

では、今回はこの辺で失礼します。

 

 

 

 

Follow me!

お問い合わせはこちらです

    お名前 (必須)

    メールアドレス (必須)

    題名

    メッセージ本文

    メッセージの内容はこれでよろしいでしょうか?

    OKでしたらチェックして送信ボタンをクリックして下さい。