今日は、大和市の超整体【ダフィーカイロプラクティック】の坂木です。

最近、このブログは健康関連情報の記事が続いていて、気がつけば症例のご報告が少なくなっていたなーと思い、今回より集中して症例報告をしていこうかと思います。

第一弾として、五十肩のクライアント様のご報告です。

 

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1、初回時は、腕が上がらない状態

2年前より徐々に肩が痛み出してきたという50代の男性のクライアント様で、ご紹介でいらした方です。スポーツジムで泳いでいる時は、調子がよくなるが、その後で肩が痛みだし、腕が上がらなくなる。そのような事を繰り返していたら、何時の日か日常的にも腕が上がらないようになってきた、という訴えでした。

初回時に、肩の動ける範囲を確認させていただくと、両肩とも腕を外側に開く動作で、90度~100度くらいの角度で痛みと制限を訴えます。特に右肩は80度くらいから痛みが出始め、痛みも強いです。

肩をゼロポジション(いわゆるガッツポーズの位置)にしていただくと、理想的には肩甲骨の直線状の突起(肩甲棘という)と上腕骨(腕の骨)が一直線状になると良いのですが、右の上腕骨が肩甲骨の関節面より上に引っ張り上げられていてズレています。

これは、上腕骨と肩甲骨の関節面で副運動とよばれる微細運動が妨げられている可能性を示しています。

また、痛みの部位を確認しますと、右肩は関節包の部分と、その周辺にいくつか痛む部位があります。左肩は関節そのものというより周辺の軟部組織(筋と腱のつなぎ目など)の方が障害を受けているようです。

 

2、方針

肩の痛みが出た場合、原因として障害部位に挙げられるのが2種類あります。

・関節の構造部(関節包、関節軟骨、腱、靭帯)

・周辺の軟部組織(筋肉・筋膜)

そのほか、首の神経からの影響が出る事もありますが、その場合、大抵は首の動きに伴って痛みの増減が見られます。

今回のクライアント様の場合、左肩は軟部組織問題の要素が強く、右肩は構造部の問題の要素が強いようでした。軟部組織の問題の方は比較的簡単に問題を取り除く事ができますが、構造的問題の方は少し時間がかかる場合が多くなります。その事をお伝えし、施術にはいる事になりました。

 

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3、初回施術に於いて

左肩は筋肉性の問題のようなので、その筋を緩める事ができればすぐに改善が望めます。ローテータカフとよばれる肩甲骨に付着する細かい筋群のいくつかが問題になっているようでした。術後、100度くらいしか挙がらなかった腕が160度くらいまで挙がるようになり、痛みの程度も7割がた減ったとのことでした。

より症状の強い右の肩では、筋性の問題と関節自体の問題とでは、より関節性の問題の割合が強いため、改善のためには回数がかかります。それは、長期の関節内の炎症があると組織の癒着ができてくるからです。

関節内の副運動の回復を図り、周辺の筋肉が副運動を行えるように再教育(訓練)をする必要があります。今回もそのような施術で、右肩の挙上は130度くらいまで回復し、痛みの程度も半分くらいにはなりました。

 

4、2回目以降

そのご、2~3週おきで施術をうけていただきました。

3回目の時点で、左肩は170度くらい、右肩は160度くらいは挙げれるようになり、服に袖を通す動作など、ほぼ日常生活で痛みを感じる事はなくなったそうです。

それ以降、目指すものとしてピッチングのコッキング動作(足を前に踏み出して、投球手を大きく後に振りかぶって引いている状態)でまだ肩に痛みが出るので、そこの改善を行っていきます。

そのためには脊柱の姿勢や柔軟性が必要になってくるのでその改善をからめて行っていきます。

 

5、インピンジメント症候群

五十肩、四十肩の正式名称は、肩関節周囲炎といいます。つまり、肩の関節の何処かで炎症が起っている、ということを意味しています。代表的な障害の部位は、肩峰(肩の関節の一番上の骨の出っ張り)の下で、上腕骨の骨頭(骨の末端部分)との間で、そこを通過している腱が挟み込まれて炎症を起こす部分です。挟みこみの事をインピンジメントといいます。

鎖骨と肩の骨格図(上腕関節)
(c)フリーメディカルイラスト図鑑を改変

 

先ほど述べたように、肩の関節の副運動がスムーズに行かないと挟み込みが起ります。

 

6、姿勢と肩の関節運動の関係

とかくカイロプラクティックですと、なんでも背骨を正せばそれで治る、見たいに考えられますが、それだけで改善するのは初期の症状のなり始めだけです。長期化すると組織の変性や、体の運動パターンの変化があるので、その障害部位の関節運動を力学的な、または構造的な観点から狂いを見つけてアプローチしていかなければいけません。

姿勢の狂いは、関節運動の破綻の根本的な原因にはなりますが、根本の改善には時間がかかります。姿勢の改善だけで症状の改善を求めていると時間がかかるし、確実性が弱くなります。

まずは、障害部位の直接的なアプローチを行い、それから背骨・姿勢へのアプローチという段階的な取り組みや、障害部位へのアプローチと背骨・姿勢へのアプローチの並列的な取り組み、という2種類の施術の進め方をケース・バイ・ケースで取っていく必要があります。

今回の症例も上記のような方法論で取り組ませていただきました。

 

7、まとめ

今回の症例では、局所的なアプローチと姿勢的なアプローチの説明を交え、典型的な肩関節周囲炎(五十肩・四十肩)のアプローチ法をお伝えしました。

では、今回はこの辺で。