今日は。

当院の正式名称は「ダフィーカイロプラクティック南林間整体院」です。長いのでPPAPにあやかって、DCMS(Daffy Chiropractic Minami-rinkan Seitaiin)と呼ぼうかと思っています。

そんなダフィーカイロから、今回は浮動性めまいの症例のご報告です。超早期脈拍変動テストで判りやすいデータを示した症例がありましたので、そのご紹介をしていこうかと思います。

 

ふらつく

 

1、経緯

浮動性めまい感(フワフワ感)を訴えてご来院された40代の女性のクライアント様です。

違和感は、仰向けで寝ている時や、寝返りをうつ時、しゃがみ込みからの立ち上がり時にフワフワとするというお悩みでした。また、台所仕事などで下を向いていると首~肩へ張ってきて、前頭部が重くなり、吐き気がしてくるそうです。

既往を時系列で述べると次のとおりになります。

15年前より鉄欠乏性貧血で、現在も錠剤を服用中。現在の検査数値的には問題がなくなっていて、生理不順等はなし。

3年前に首が激しい痛みになり、そこで整形外科医にストレートネックだから重い物は持たないように日常での指導をされたそうです。

1年前に良性発作性頭位めまい(BPPV)にかかり、回転性めまいになったそうですが、耳鼻科に通院にて1ヶ月で完治。

2ヶ月前に再びBPPVになり、1ヶ月して回転性めまいは治まったが、その後もフワフワ感が続いていている。それに伴い立ちくらみも頻繁に起るようになった。この時点で、脳外科でMRI検査を行い、整形外科で首のレントゲンを撮ったりしているが、特に問題はなく、現在は近くの耳鼻科に通院中ということでした。

 

2、検査

各医療機関で検査を行って異常は出ていないようですが、確認のためまめいに関する一連の検査を行います。

前庭器や小脳系の問題は見当たらないようです。

しかし、起立試験で寝た状態から起き上がっていただくと、クラッと立ちくらみを起こします。当然、脈拍変動にも現れました。

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青矢印が起き上がった瞬間、赤矢印が脈拍が急に低下したところです。丁度、副交感神経相から交感神経相に移行する場面で、交感神経の立ち上がりが上手くいかずに心拍が落ちたようです。そこから急激に元に戻しています。

 

3、見立て

回転性めまいが治まった後でも、フワフワとした浮遊感が残る事があります。ですが通常では1週間くらいでその感覚は抜けていきます。それ以上続くとなれば何らかの原因があると考えるべきです。

現在、血液検査の数値的には問題ないということですが、元々の基礎疾患としての鉄欠乏性貧血があります。検査上の数値は、錠剤服用により保っているものなのです。何かしらの鉄分を不足させる原因や、ヘモグロビン生成を邪魔している原因があるので、それを考えなければいけません。

立ちくらみの原因として真っ先に考えられるのが、起立性の低血圧です。シェロン・テストでは、血圧を起立後1分毎計測したり、起立後3分後に計測したりするのが一般的ですが、理想的には1拍ごとに血圧が測れるとベストです。しかし、そのような機器は病院でないと所持していません。

今回の場合も起立後1分30秒後では、血圧変化は収縮期/拡張期ともに15~12mmHgの低下、3分後ではほぼ正常値に収まる、という具合で異常値が現れません。

病的な起立性低血圧は、起立後3分経過時点でも収縮期血圧が20mmHg、拡張期血圧が10mmHg以上の低下を表します。起き上がり時に血圧が低下するのは血液が重力によって足の方へ引き下げられるからです。そこで瞬時に血管収縮が起り、血液を上に押し上げようとします。この時、心拍数が増加します。ここで、この血管収縮の反応が上手くいかなかったり、血液成分が足りなかったりすると立ちくらみを起こします。

今回実施したシェロン・テストでは、起立時の早期では正常者では見られない心拍の減少が見らられます。心拍を調整する自律神経機能の働きが上手に作用していないようなので、その調整が必要そうです。

 

4、対策

ストレートネックの指摘から運動負荷を避けるように指示された過去があり、それを守っていたようで、逆に首の筋力が弱くなっています。その状態で、めまいのために就寝時に枕を高くして寝るように指示されていたので、首に引っ張り負荷が一晩中かかっていたのです。

台所仕事などで下を向いていると首肩が張り、吐き気がしてくるとは、そのために起ってくる緊張性頭痛の一種とみなせます。これはめまい感を引き起こす要因の一つとなるので、まずは生活環境の改善として、就寝時の姿勢改善で枕を低くしてもらい、首のセルフエクササイズをしていただきます。

また、フワフワ感をつくっている要因は鉄欠乏性貧血か、自律神経不調による起立性低血圧が基礎疾患にありそうなので、施術では頸部・胸郭の緊張を取り除くようにしてから呼吸器の可動改善と訓練を行います。

また、起立時の循環器系の活動性を上げるための訓練も行いっていただきます。

 

5、2回目来院

2回目来院時に状態をお伺いすると、首肩の張り感軽減、吐き気はなくなり、立ちくらみの頻度が減ったとのことでした。まだ、寝返りを打つとフワッとする感じは多少のこるようですが、シェロン・テストを行うと、数値的にも前回のような超早期脈拍変動で異常な落ち込みは再現されなくなっていました。

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青矢印が立ち上がった瞬間です。全体的にはまだ理想的なグラフではありませんが、当初の起立時の心拍の異常変動は見られません。

したがって、あとは当院でご指導した内容のセルフエクササイズを続けてもらって、様子を見てもらい、具合が悪いようなら再受診してもらうことにしました。

 

 

6、まとめ

今回は、脈拍変動の異常値にからめた症例報告をさせていただきました。ご自身で思い当たるような状態があれば、ご相談ください。

次回は今回の症例でも触れた、シェロン・テストの超早期脈拍変動について、少し細かめに解説していこうかと思います。

では、この辺で。

 

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