今日はダフィーカイロです。

腹直筋離開のお問い合わせが多いので、今回は腹直筋離開の判断材料の資料をご紹介します。私が腹直筋離開をホームページに載せた頃は、他に腹直筋離開の解説していたところは僅かしかなかったのですが(千葉のPTの先生くらい?)、現在はすごくいっぱいありますね。

しかし、怪しいところが多い。不安を煽って商売に誘導する○○ちゃんベルト系や、歪みをを直せば自然と治る等と謳っている整体系など。少なくてもカイロプラクティックを謳っているところでは、そのような事は止めてほしいな~。業界の信用度が落ちてしまう。

非科学的な情報に翻弄されて、過剰に不安になって当院にご連絡を下さる方が後を絶ちません。今回は、腹直筋離開の情報を提供することにより、なにかしら疑問の解消に繋がればと思い、ブログをアップします。

 

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腹直筋離開について

腹直筋離開についてよくまとまった資料がなかったので、英語のウィキペディァからガッツリ引用させていただきました。一応、和訳をつけときましたが、例にもれず適当にやってますので、ご自身で訳すか、わかる人に聞いた方が良いと思います。

Diastasis recti 

From Wikipedia, the free encyclopedia

 

Diastasis recti (also known as abdominal separation) is commonly defined as a gap of roughly 2.7 cm or greater between the two sides of the rectus abdominis muscle. This condition has no associated morbidity or mortality.

The distance between the right and left rectus abdominis muscles is created by the stretching of the linea alba, a connective collagen sheath created by the aponeurosis insertions of the transverse abdominis, internal oblique, and external oblique.

Diastasis of this muscle occurs principally in two populations: newborns and pregnant women. It is also known to occur in men.

●In the newborn, the rectus abdominis is not fully developed and may not be sealed together at midline. Diastasis recti is more common in premature and black newborns.

●In pregnant or postpartum women, the condition is caused by the stretching of the rectus abdominis by the growing uterus. It is more common in multiparous women due to repeated episodes of stretching. When the defect occurs during pregnancy, the uterus can sometimes be seen bulging through the abdominal wall beneath the skin.

●Women are more susceptible to develop diastasis recti when over the age of 35, high birth weight of child, multiple birth pregnancy, and multiple pregnancies. Additional causes can be attributed to excessive abdominal exercises after the first trimester of pregnancy.

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By Wikigil – Own work, CC BY-SA 3.0,

Examination is performed with the subject lying on their back, knees bent at 90° with feet flat, head slightly lifted placing chin on chest. With muscles tense, examiners then place fingers in the ridge that is presented. Measurement of the width of separation is determined by the number of fingertips that can fit within the space between the left and right rectus abdominis muscles. Separation consisting of a width of 2 fingertips (approximately 1 1/2 centimeters) or more is the determining factor for diagnosing diastasis recti.

【訳】

 

腹直筋離開(腹筋分離としても知られている)は、通常、腹直筋の両側の間に約2.7cm以上のギャップがある状態と定義されている。この状態に関しては、罹患率または死亡率はない。

左右に分離した腹直筋の間の距離は、引き伸ばされた白線によってもたらされた。それは、腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋に挿入している腱膜によって形成されている結合コラーゲン鞘である。

この筋肉の分離は、主に新生児と妊婦の 2つの集団で起こる。それは男性にも起こることが知られている。

  • 新生児では、腹直筋は完全には発達しておらず、正中線上で密閉されていない可能性がある。腹直筋離開は、早産や黒人の新生児でより一般的である。

 

  • 妊婦または出産後の女性では、成長する子宮による腹直筋の伸展によって引き起こされる。多産婦では、腹部筋肉の引き伸ばしが繰り返されるため、より一般的に見られる。妊娠中に欠損が発生すると、子宮は時には皮膚の下の腹壁を通して膨らむのが見られることがある。

 

  • 女性では以下の条件で腹直筋離開を引き起こしやすい。35歳以上での出産、巨大児出産、多産婦、双子以上妊娠などである。追加原因としては、妊娠初期3ヶ月後の過剰な腹部運動に起因する可能性がある。

 

検査は、被験者は仰向けに寝て、膝を90度曲げて足を平らにし、胸に顎をつけるように頭をわずかに持ち上げる。筋肉が緊張した状態で、検者は腹部に現れている筋の隆起に指を差し入れる。分離の幅の測定は、左右の腹直筋間のスペースに収まる指先の本数によって決定される。2本の指先(約1 1/2センチメートル)以上の幅からなる分離は、腹直筋離開の診断のための決定要因である。

最後の(1と1/2cm)部分は多分、指1本分の幅の事だと思います。指2本の幅でだいたい3cmくらいになるので。

一般的にもヘソ直上で2.7cm以上にスペースが空いていると腹直筋離開と定義されています。

 

実際の腹直筋離開の映像

実際の腹直筋離開の映像を動画サイトよりご紹介します。重度の方の映像が多いですが、ネット情報などに煽られて過度に恐怖心を植えつけられ、本当は単にお腹の筋肉がたるんでるだけなのに、腹部離開でどうしよう(汗)とか、ベットに横になって施術さえ受けておけば治る、ベルトさえ巻いておけば治るなど誤解されている方が多いので、ちょっとショッキングですが、実情を知っていただきたく掲載いたします。

 

典型的な産後の腹直筋離開

 

 

典型的な腹直筋の離開です。1分20秒くらいから診断の仕方が解説されてます。腹圧を高めて、腹部の窪みに指を突っ込んでいます。これだけ明確だと一目見ただけで判りますね。

 

男性の腹直筋離開

 

 

腹圧を高めると、ポコッと腹部が明確に隆起しています。男性の場合は、当然、妊娠によるものではありません。先のウィキペディアの記述のように先天性の腹壁の未発達によるものがあります。そのほか、この動画では次のようにコメントされています(46秒あたり)。

the accumulation of intra-abdominal fat occurring as a result of HIV-associated lipodystrophy may cause mechanical disruption and herniation within the anterior abdominal wall

HIV関連脂肪異栄養症の結果として生じる腹腔内脂肪の蓄積は、前腹壁内の機械的崩壊およびヘルニアを引き起こし得る

脂肪異栄養症(脂肪萎縮症)については、こちらをご覧ください。

小児慢性特定疾病情報センター「脂肪異栄養症(脂肪萎縮症)

 

 

腹直筋離開に対するテーピング法

こちらの動画は、テーピングのやり方の説明をしています。

テーピングのやり方としては、一般的な肉離れなどに行う方法ですね。クロス状に重ねていくやり方。

当院でも一応、こういう方法もありますよ、ということで解説させていただいたりしたのですが、あまり実践的ではないです。とにかく腹部の皮膚はかぶれやすいので、皮膚が丈夫な人向けです。

 

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こちらも程度が強い腹部離開の方の資料映像

 

 

25秒~35秒あたりに腹部の映像があります。

この方は、手術したくなかったので、運動療法と食事療法でセルフケアして、2年経過した現状はこんな感じです、というのを報告してくれてます。かなり離開幅がある方なので、結構スッキリした感じはありますが、まだ隆起が目立ちますね。

 

腹部離開のための施術をお考えの方に

腹直筋離開は筋肉を繋ぎとめておく腱鞘が伸長固定されてしまったか、断裂をきたしてしまった状態です。強い離開には手術で短縮させるしかありませんが、まずは他の正常組織を使い腹部の強度を強める、ということを試してみることをお勧めします。それからでも手術は遅くありません。ただし、例外的に腸が隙間に挟まってしまう嵌頓(かんとん)を起こしてしまうと、内蔵が壊死する危険性があるため、早急に手術する必要はあります。

ただしここで忠告しておきたいことは、セルフケアで治すということは、本人のやる気次第で結果が大きく変わるという事です。

真剣に取り組んでいる人は、やはりそれなりに成果がでています(進捗状況は症状の重症度により違いますが)。一方、真剣味があまりない人は、結果もそれ成りです。

ですが、キチンとやろうとしない人、何かと理由をつけて自助努力を避ける人は、結局、大した深刻度がないという人なので、それはそれで良いのではないかと思います。

産後のページでも解説してあるとおり、矯正とエクササイズはセットです。筋肉が付着している骨の位置や動きに異常があると、筋肉が正常に力を効率的に出せないためです。筋出力に左右差があったままエクササイズを遂行してしまうと、特に腹部の中央部が繋がってないので、偏りができて効果的でないばかりか、離開の助長をしてしまう可能性があるためです。

自己判断している人の中には、離開というより単に腹部の筋が弛んでいるだけなのを離開と勘違いしている人もいます。いずれの場合も、腹部の筋肉を締める運動は必須ですが、やり方が少し違ってきます。

 

乳児の腹直筋離開の対応について

小児に対しての当院のスタンスは、別ブログ「ダフィーの寝言」内の記事「職域について」で触れたように、当院の対応外とさせていただいています。

稀に新生児での腹部離開のご相談を受けることがありますが、上記の理由によりお受けする事ができません。

新生児での腹部離開は、最初にご紹介したウィキペディアの写真のようにポコッとお腹が出ている状態です。たまに、過剰に心配して、ご相談にこられる方がいらっしゃいますが、ちょっと違うんじゃないかと思えるケースが多々あります

ご心配でしたら、まずは小児科で診てもらうことをお勧めします。

 

まとめ

今回は、ご自身である程度、判断できるように腹直筋離開の情報をご紹介しました。出所不明な情報などに振り回されないよう、この記事がお役に立てれば幸いです。

では、今回はこの辺で。

 

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